続ブログションガネー

心にうつりゆくよしなしごと

第12回さいたマーチ 2日目

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さいたマーチの2日目は、前日と同じく10kmのコースを歩いた。スタート地点のさいたま新都心バスターミナルを出発し、氷川神社から大宮公園を回って戻ってくるルートである。

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スタートから1km少々で氷川神社の参道に着いた。こちらの参道は途中にカフェもあったりして、のんびりと散策しながら歩くのも楽しそうだ。
桜の木もあったが、昨日の見沼田んぼ沿いの桜と同じく日当たりの良いところに少々咲いている状態だった。

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参道の脇で町石を見つけたが、十三町まで確認することができた。
一の鳥居から2km少々歩いて氷川神社の社殿に到着した。お宮参りの赤ちゃんを見てほっこりとした気持ちになる。

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NACK5スタジアムの横を通り過ぎて、大宮第二公園の中に入った。この辺りがコースの中間点で、ここからしばらくはいくつかの公園を通過することになる。花が植えられていたり、池があったりとさまざまな光景を楽しむことができた。

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ゴール地点の1kmぐらい前にある、大宮アルディージャ推しの企業さんの壁に書かれたアルディージャのロゴは、年季が入っていていい感じであった。

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造幣局の横を通過してスタート地点に戻る。10kmだとやや物足りないので、来年は20kmに参加してみてもいいだろうかと思った。

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MOVIXさいたまでは、『翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜』がまだまだ絶賛上映中だった。さすが聖地である。

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第12回さいたマーチ 1日目

 

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第12回さいたマーチに参加してきた。
1日目は、見沼田んぼや芝川近辺を回る10kmコースである。去年は同じコースを雨の降る中歩いたのだが、今年は快晴で気温も20℃越えとなった。

hamachidori.hateblo.jp

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スタート地点はさいたま新都心バスターミナルで、ここは隣接する場所にしまむらの本社?がある。出発式に参加した後にスタートとなる。

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見沼田んぼエリアの桜は、まだ開花していない木がほとんどだった。日当たりのいいところにある木にぽつぽつと花が咲いているぐらいか?去年は満開に近い状態だった記憶があるので、今年は本当に開花が遅いんだな…。
ところで去年購入しシューズ、GEL-TRABUCOはふかふかした感覚が実に快適である。歩くのが(本当は走る方のシューズだが)実に楽しいシューズである。

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途中、埼玉スタジアム2002の屋根が見える場所があった。

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コースを折り返して芝川沿いに来ると、視界が開けて気持ちがいい。遠くには新都心のビル群が見える。それにしても、去年も同じ場所を通ったのに天気が違うとえらく眺めが違うものだと思った。

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芝川から先は菜の花の群生をたくさん見かけたが、首都高脇の道は歩道の近くまで生えているので花の香りを楽しみつつ歩いた。

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サッカーの好きな人はここもチェックポイントである、駒場サッカー場の前を通過する。

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造幣局の脇には、さまざまな種類の桜が植えられていた。4月にはこの場所を公開するらしい。将来、「造幣局の通り抜けinさいたま」とかできたりするだろうか。
造幣局のしばらく先がゴールである。

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京都マラソン2024

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京都マラソン2024に参加してきた。
フルマラソンに参加するのは昨年の東京マラソン以来である。昨年の秋に入院して1ヶ月走ることができなかったり、レース前に30km走ができなかったりと不安なことはあったものの、1月の赤羽ハーフで長年の課題だったレース終盤の脚の疲れが出なかったので何とか行けるのでは、というのがレース前のレビューであった。

レース開始前

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朝食はフルマラソンの時は定番のコンビニおにぎり2個に味噌汁を摂って、身支度をして会場に向かう。今回もFC東京のユニフォーム着用である。
スタートのたけびしスタジアムまでは阪急電車で向かったが、運行本数多め?なのかスムーズに移動することができた。

スタート前に、Jリーグなどのサッカーのユニフォームを着て走る皆さんと集まって決起集会を行う。ここで多くの方と顔見知りになったことで、レース中もエール交換をしながら走ることができた。参加してくださった皆様、バナーを用意したりとサポートしてくださったねこじしさん、ありがとうございました!

スタートから10kmまで

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スタートまでは、DJの谷口キヨコさんなどの盛り上げで気持ちを高めることができた。後方ブロックランナーとしては、こうやって開会セレモニーの音がちゃんと聴こえるのは大変うれしいことだ。

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スタートからしばらくは人の流れに乗って走った。このあたりは気温が高く、細い道を走るので息苦しさとの戦いであった。

4kmすぎで道が開けて、渡月橋まで桂川沿いを走る。ハイタッチゾーンで沿道の皆さんとハイタッチしながら走ったら、先ほど感じていた息苦しさは消えていった。

そして汗をかき始めたので、足つり対策にタブレットの2Runを飲むことにした。気温が上がるということで、2袋買っておいたのだ。この後も発汗対策で給水所ごとに水分もこまめに摂るようにした。
ネックのついた長袖シャツを東京ユニの下に着ていたが、ネック部分が暑くなってきたので内側に折り込むことにした。この日のアンダーウェアは袖なしシャツにアームカバーの組み合わせが良かったかもしれない。

嵐山から先は、本格的にアップダウンが始まった。とにかく抑えていくことにするが、思ったより楽に走ることができた。去年の東京マラソン前から始めた謎の筋トレの効果だろうか。コース途中にあるバス停の「山越」という地名が目に染みる。まさに山越である。

11kmから20kmまで

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大覚寺、広沢池を通過して仁和寺の門の前に到着する。ここでは京都マラソン名物のお坊さんの応援があるのだが、何と若いお坊さんたちが私の東京ユニに気づいて声援を送ってくださった。
ちなみにレース翌日、お礼参りを兼ねて仁和寺を拝観した。江戸時代に描かれたという特別公開の金堂の壁画が実に色鮮やかで、当時の人と同じ色合いで見られるというのはいいものだと思った。

わら天神の前の道が非常にゆるい坂だった。最初は急にタイムが下がり始めたのでどうしたものかと思ったが、走路員の方の「しんどいのはあと少しやー」の声でそこが坂だと気づいた。この後もゆるい坂との格闘は数ヶ所あった。

17kmを過ぎると賀茂川べりを走るコースになる。川沿いの道はやっぱり気持ちいい。そして、川の両岸をランナーが走っているのは壮観だった。

21kmから30kmまで

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ここの区間が一番きつかった。「中間点」の表示を見落としたほどだ。21kmから27kmまで北山通を東西に折り返すのだが、先の見えない直線のコースと微妙なアップダウンが続くのである。まあ、終わってみるとそういうところが一番思い出に残るのではあるが。
途中で、後ろから来たランナーの方が「トーキョー」コールをしてくださってうれしかった。よれよれの状態だったので、まともにお礼ができず申し訳ないことをした。

きつさは府立植物園の園内に入ると見事に消えた。林の中を走ったり、梅林を眺めたりしているうちにかなり気持ちをリフレッシュできたのである。
園内では祇園甲部の芸妓さんと舞妓さんが「小鍛冶」を演奏していた。ああ、歌舞の菩薩だ…!

植物園を出て再び賀茂川沿いに戻ると、これまた京都マラソン名物の河川敷のコースに入る。京都を旅行するたびに、鴨川の河川敷を走ってみたいと思っていたのでこれは大変うれしかった。
ここで、応援に来てくれた友人に出会えた。沿道に知人がいると、一気にホームゲームになる。

31kmからゴールまで

30kmあたりは、いつも疲れてきてマイナスなことを考えたり、脚が痛くなって歩き始めてしまう。いわゆる「30kmの壁」にぶち当たるのである。しかし今回はそのようなことはなく、重い足取りではあるが走り続けることができた。やはり前述の謎の筋トレの効果なのだろうか。

31kmぐらいで、Jリーグ各チームのサポーターの方たちが応援とJユニランナーの数の集計を行っておられた。再び「トーキョー」コールをして頂いて元気が出た。ありがとうございました!

howe-gtr.air-nifty.com


河川敷を上がってしばらく走ると、京都御所脇の丸太町通に入る。ここは去年12月の京都遠征の時に走ったのでホームゲームのような場所である。しかし例によって先の見えない直線コースなのでやっぱり大変であった。

35km地点は京都市役所で、ここは少しばかり歩道を走ることになるのが面白い。ここでカフェイン入りのコーヒー味のエネルギージェルを摂って、最後の一押しをした。
食べ物つながりで、京都マラソンは地元色豊かなエイド(八ツ橋、京ばうむなど)も特徴の一つだ。私のような後方ブロックランナーの走る時間帯でもしっかりエイドが補給されていたことは大変ありがたいことだ。賀茂川べりで食べたいちごはおいしかった。

最後の難関が百万遍近辺の40km手前の上り坂である(あの吉田山のあるあたりか!)。ここはさすがにゆるい坂がつらすぎて500mほど歩いてしまった。しかし百万遍知恩寺京都大学の立て看板を眺める余裕はあった。

そして残り2kmも直線のコースを進む。ここも例により先の見えない直線だが、ゴールが近いと思うと楽なものである。
琵琶湖疏水を渡ると平安神宮の鳥居が見えてきた!ゴールである!

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ようおきばりやした!
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1月に観た歌舞伎あれこれ

毎年、1月は歌舞伎を観に行く回数が増える。東京の場合、1月は歌舞伎座国立劇場に加え、新橋演舞場や浅草公会堂と歌舞伎を上演する劇場が増えるからである。今年も例年通り複数の劇場で歌舞伎を観た。以下、備忘録として。


1月2日 歌舞伎座 夜の部
「鶴亀」
「寿曽我対面」
弥十郎の朝比奈がいい。彼の声は、朝比奈の役柄に合っていると思う。
「息子」
白鸚幸四郎染五郎の年齢が演目の内容に合うのが良かった。台詞に赤羽橋、片門前と芝近辺の地名が出てくるので舞台になっている番屋もそのあたりにある設定なのだろうか。
京鹿子娘道成寺
白拍子花子は壱太郎で、彼の美意識が貫かれた丁寧な踊りだった。これだけ良ければ、道行までつけてほしかったと思う。


1月3日 浅草公会堂 二部
義太夫狂言→舞踊→世話物という狂言立てはやっぱり落ち着く。
「熊谷陣屋」
吉右衛門スピリットを引き継ぐ歌昇、しっとりと落ち着いた新悟の相模、出が良かった藤の方の莟玉、父上の面影がそこはかとなく感じられる凛とした巳之助の義経、最後に締める歌六といい一座だった。谷太夫、東太夫と床の二人が素晴らしいサポートになっていたのではないかと思う。
「流星」
愛嬌のある種太郎にはぴったりの演目だった。
「魚屋宗五郎」
チームワークの必要な世話物というなかなかの難関演目だが、松也を始めとした出演者はよくやっていたと思う。ここでも落ち着いた新悟が良い。橘太郎がとっつあんをやるようになったのが感慨深い。


1月6日 国立劇場
国立劇場の初春歌舞伎公演は新国立劇場の中劇場で開催された。
「梶原平三誉石切」
菊之助の梶原は、刀をレスペクトする気持ちがよく表現できていたと思う。橘三郎の六郎太夫は、梶原が刀の良さに気づいた時の受けの演技が印象に残る。梢が梶原の着付けの手伝いするところで「ご両人」はちょっと違うと思う。
芦屋道満大内鑑」
梅枝の葛の葉が大当たり。黄色い着付けに変わってからの狐感の濃厚さがいい。この人がいることで、次の世代にも義太夫狂言がつながれていくのではないか。
「勢獅子門出初台」
菊五郎先生の元気な姿を観られたのがうれしい。亀三郎、眞秀ら少年たちの出番も多くて、賑やかな演目だった。最後の手ぬぐい投げで、眞秀の投げた手ぬぐいが2階席の最後部まで届いた!
今回は2階席の上手寄りに座ったが、ここは義太夫の声が壁一つ隔てて聴こえる感じがして居心地が今ひとつであった。


1月13日 浅草公会堂 一部
「十種香」
米吉の八重垣姫は敵役で、もう一押し加わればさらに良かっただろうと思う。歌昇が「熊谷陣屋」に続き重厚さを漂わせる役だが、若くしてそれができるのは素晴らしいことだ。
「十種香」は詞書や節がきれいで義太夫ものの中では一番好きだ。
「源氏店」
米吉のお富は、こなれた感じがして良かった。隼人はちょっと甘いところが与三郎の出自を匂わせている。松也は時々砕けすぎちゃうところが気になった。
「どんつく」
一座のメンバーがそれぞれのキャラに合った役を演じているのが楽しい。莟玉は、子守が昔より大人な雰囲気になった。


1月20日 歌舞伎座 昼の部
「荒川十太夫
松緑主演の新作歌舞伎の再演である。それぞれの出演者の熱意が舞台を引き締まったものにしていた。十太夫の回想の場面は、意識して呼吸しないと呼吸困難になってしまいそうなほどの緊密さである(中車の存在が良い)。
亀蔵の松平隠岐守は口跡さわやかで、綱豊卿も行けるのではないか。左近の主税は清々しく、松緑の由良之助・左近の力弥で「仮名手本忠臣蔵」が観たいと思った(年齢的に今がちょうど良いタイミング)。
盆を回しながら四季の移ろいを見せる装置は印象に残った。

第15回東京・赤羽ハーフマラソン

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第15回東京・赤羽ハーフマラソンに参加した。昨年参加して、川べりで黙々と走りに集中できる質実剛健さがいいと思ったので今年も参加した次第である。

hamachidori.hateblo.jp

レース開催日前からレース開催日には雪が降るという予報が出ていてドキドキしていたのだが、最終的には雨となり、大会も開催されることになった。
しかし、雨のレースに出るにはやはりためらいがある。会場に来て更衣室に入ったものの、そこにたどり着くまでのぬかるみとの闘いでやる気スイッチがオフになってしまった。このまま家に帰って区の健康センターでトレッドミル走をやることも考えたが、来月のフルマラソン完走のためにも今日は出走せねばならず、気を取り直して着替えを始めた。

着替え終わってからスタート時間まではしばらく時間があったので、トレーナーブースでふくらはぎのケアをして頂くことにした。昨年、レース後に両足のふくらはぎがつってなかなか治らず悪戦苦闘したので、またそうならないようにということでケアをお願いしたのである。

ちなみに今回は、補給でも足つり対策になるものを準備した。ヴィクトリアの店員さんに相談した3点で、題して「足つり対策御三家」である。以下、御三家の回し者になってご紹介させて頂く。
その1 2RUN
マグネシウムなどで作られたタブレットだそうで、パッケージの安全ピンのイラストが泣ける。それだけ効くということか。出走前に服用した。

その2 Mag-onエナジージェル(青みかん)
こちらは愛用の品で、去年のレースでも利用した。青みかんの味の再現度が高いので、酸っぱさで我に帰ることができるのも良い。10km手前の給水で摂取した。

その3 OVER BLAST NOCRAMP
これは効き目が速いそうだ。チューブで摂る補給食は初めて購入した。手がかじかんでいるので、フタを捻じ切るのにやや技術を要する。11.7kmの給水で摂取した。コーラ味である。

ハーフマラソンはウェーブスタートになっており、私は最後の組だった。
スタートから滑り出しは良い。去年は後から来る人にどんどん追い越されて心が折れたのだが、今年はそのようなことはなくてマイペースで進むことができた。ただ、向かい風と雨には結構心も体も削られた。まあ、これも練習である。

コースはほぼ平坦だが、中間地点の手前から土手を上がって下がって、折り返して上がって下がる。去年はここで力尽きたが、今回は上り坂も歩くことなく通過することができた。1年ほどやっている謎の筋トレの効果が出たのか?

折り返したあとは追い風になるはずなのに、スピードが上がらない。前述の通り、気候状況で削られたのか、あるいはまだまだ筋力が足りないのか。タイムはどんどん下がっていく。往復で対称になるポジティブ・スプリットである。
ただ、足つり対策御三家のおかげか足がつることはなく、無事にゴールすることができた。

ゴール後に再びトレーナーブースでケアをして頂いた後、寒さに負けそうになったので会場近くの銭湯に行くことにした。
銭湯は私の好きな温度の高いお湯で、ジェットバスもあるという最高の環境であった。

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最後に赤羽駅の高架下にある大阪王将に寄って遅い昼食を摂った。
お湯の温度の高い銭湯に、大阪王将の味噌だれをつけた餃子。この2点でレースの疲れは癒えたのであった。

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輝け!名画座かんぺ映画大賞2023 エントリー

2023年は諸事情であまり名画座に行く機会がなかったのですが、それでも大賞に応募できるほど良い作品を観ることができました。
エントリーは下記の通りです。

作品賞 『友情』、『悦楽』
ドキュメント賞 『書かれた顔』
主演男優賞 中村嘉葎雄(『悦楽』)、五代目中村勘九郎(「友情」)
主演女優賞 美保純(『高原に列車が走った』)、栗田ひろみ(『夏の妹』)
助演男優賞 財津一郎(『お葬式』)合掌。
助演女優賞 野川由美子(『悦楽』)
ロケ地賞 本土復帰した頃の沖縄(『夏の妹』)

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入院生活の記録

今年の秋に、人生で初めて(多分)入院した。その時の記録を残しておく。

7月某日
健康診断に行ったところ、体のある所に異常があることが分かった。手術してその異常を取り除くために医師の方に手術をすすめられ、手術のできる病院に紹介状を書いて頂いた。
1年ほど前から体のある所に時折鈍い痛みを感じていたのだが、どうもその異常が原因だったらしいことも分かった。

8月某日
手術のできる病院で診察を受け、入院日の相談も行う。1週間入院が必要とのことで、もう決まっているスケジュールも勘案して11月初めに手術と入院となった。

9月某日
手術のために必要な検査あれこれを受ける。その後看護師の方から入院の説明をがあり、「入院のしおり」というパンフレットや入院の日程表なども頂く。

10月某日
医師の方から手術の具体的な説明を受ける。どうも、手術をやるのがまだ自分のことと思えなかったりもした。看護師の方からも再び説明を受ける。

11月某日(入院1日目)
午前中に病院に向かい、まずは麻酔科の医師の方の説明を受ける。その後レンタルのパジャマとタオルを受け取って病室に行ってしばし待機する。昼食をとった後にパジャマに着替え、病棟の説明を受ける。
夕食をとった後に入浴する。この日から感染症予防のためにシャワーのみで浴槽に入ることができなので、売店で入浴剤を購入して浴槽に浸かった。
夜からは翌日の手術に向けて絶食となり、OS-1などを飲んで過ごすこととなった。

11月某日(入院2日目)
この日の午後から手術ということで、それまで本を読んだり映像を見たりして過ごす。待ち時間が長く感じられたこと。
この日Amazon Primeで見た「モチモチの木」は、アニメーションに全編義太夫節が付くという面白い作品。時折義太夫の表現を飛び越えるところがあって挑戦的でもある。

「料理沖縄物語」は絶食中の食欲を穏やかに満たしてくれる1冊だった。午後遅い時間に手術が始まり、夕方終了した。手術室は何やら工場のような雰囲気で、麻酔が入った瞬間に記憶を失ってあっという間に終わった感じである。病室まではベッドに乗って移動したが、目を開けていると移動の速さで酔いそうになった。酸素マスクをつけて寝る。

11月某日(入院3日目)
午前中は引き続き絶食だが、10時ごろに起き上がることができた。昼食は五分がゆ、夕食は全がゆと徐々に食事は通常モードに戻る。点滴を伴いながら病棟の中を歩き回って体も元の状態にしていく。

11月某日(入院4日目)
食事は通常モードに戻る。歩き回ったり本を読んだりDVDを見たり。
DVD「仮名手本忠臣蔵 七段目」は昭和52年11月の歌舞伎座での公演を収録したもの。どの役も役者のキャラが立っているのが印象に残る。

この日からシャワーを利用して良くなった。入浴というものは1日のいい気分転換になることがよく分かった。

11月某日(入院5日目)
この日も歩き回って本を読んでDVDを見る1日。
DVD「国立文楽劇場の30年」は過去の名舞台の総集編で、名人の舞台を一気に見られることが大変ありがたい。2枚組だったので、2日かけて見た。

11月某日(入院6日目)
病院で丸一日過ごすのはこの日が最後で、手術が終わった後の日日はあっという間に過ぎていく感じがした。国立文楽劇場のDVDの続きを見る。越路大夫の「神崎揚屋」がえらく面白い。
夕ご飯にとんかつが出た。うれしい。

11月某日(入院7日目)
午前中に退院した。

国立劇場さよなら公演の令和5年9月文楽公演千穐楽のチケット

私の「買ってよかった2023」は国立劇場さよなら公演の一つである令和5年9月文楽公演千穐楽のチケットです。

大学生の頃に文楽に数回行ったことのあるものの、当時は内容をうまく理解することができずその後は数十年の間に2回ほど観に行っただけでした。この間、かつて主軸だった方々がお亡くなりになったり引退されたり、人形の左や足をやっていた方が主遣いになったり…。
今年の9月公演が現在の国立劇場での最後の文楽公演ということで、最後だから観に行くか…と足を運んだ「菅原伝授手習鑑」がめっぽう面白く(やっと話の内容を理解できるようになったようだ)、同じく9月公演の演目の「曽根崎心中」も観ることにしました。「曾根崎心中」は大学時代のゼミで六行本を読んだこともあり、一度文楽で観たかったというのも足を運んだ理由の一つです。
観に行く時間が千穐楽しかなく、前売券は全部売り切れていたので当日券狙いで千穐楽の朝早くチケット売り場に向かいました。そして無事チケットを購入することができ、「曽根崎心中」の舞台を堪能しました。それにしても、天神森の段の詞書はきれいです。星空の描写が特にいい。

終演後、出演者の皆さんによるカーテンコールがありました。このようなタイミングに立ち会うことができて、チケットを買えて良かったと思いました。
なんと写真撮影と拡散もOKということでこちらでも写真をアップします。

東京の文楽公演は、これからいろいろな会場を転々とするなかなかに困難な上演環境となります。細々ながら観客としてサポートできればと思います。

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買ってよかった2023

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「女ひとり」エクストリーム聖地巡礼

京都に所用があり、空き時間に大原でエクストリーム観光をしてきた。
デューク・エイセスの「女ひとり」が好きなのと、ホテルのそばからバスの乗り換えなして大原まで行くことができるのが分かったので足を運んだ次第である。

場合は京都市内の中心部を抜け、八瀬あたりから街並みが山岳モードに入る。道路標識には小浜まで67kmと表示が出てくる(意外と近い)。しかしこのあたりも京都市左京区である。

スタートから1時間ほどで到着した大原がバスの終点で、まずは三千院まで行くことにする。三千院までは呂川(りょせん)に沿って坂道を10分ほどかかる。ちなみに呂川があれば律川もあり、これは大原が仏教の声明の発生の地だからだそうだ。
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三千院で印象に残るのは苔むす庭に囲まれた往生極楽院だ。ここは確か市川雷蔵の映画「斬る」に出てきたような。
堂内には大きな阿弥陀三尊像が安置されている。天井には二十五菩薩が描かれているそうで、コロナ禍を経てこれらを拝見すると、昔の人が求めた安らぎがよく分かる。
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三千院の外観を終えるとちょうど昼食の時間だったので、門前の店で湯葉そばを頂く。程よいお値段でかつおいしい。湯葉は店内で作っているそうだ。
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三千院と大原のバス停の間に「女ひとり」の歌詞がある。実際に現地に来てみると、この歌詞が浮かんでくるような雰囲気だということはよく分かった。私はこの時早起きで疲れた女であったが。
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大原のバス停に一旦戻り、今度は建礼門院が余生を送った寂光院に向かう。こちらはのどかな田園風景を眺めながらの徒歩移動となった。途中に足湯カフェや温泉旅館があったりする。
寂光院はこじんまりしたお寺で、本堂ではお寺の方が古寺来歴を説明してくださった。そして建礼門院の坐像には「全国平家会」からの奉納品が供えられていた。
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冬至にちなんで、拝観後にかぼちゃの接待をして頂いた。これは身体が温まり、大変ありがたかった。
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今回は滞在時間2時間!と駆け足の聖地巡礼だったが、本来はお寺の庭を眺めたり温泉に立ち寄ったりのんびりと過ごすのが良いところである。

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国立劇場の思い出


国立劇場が2023年10月31日をもって一旦閉場した。
閉場とはいうものの、その後の見通しが見えていなくてもやっとするものがある。しかし国立劇場は人生で一番長く通っている劇場だったりするので、国立劇場の思い出をまとめてみようと思う。


国立劇場に初めて行ったのは中学1年の時である。通っていた中学・高校が国立劇場で毎年実施している「歌舞伎鑑賞教室」に、夏の期末試験が終わった後に全校挙げて行っていたのである。
演目は何と菊五郎が忠兵衛を演じた「封印切」だった(梅川は今の扇雀、八右衛門は今の團蔵、解説は菊蔵)。相当にレアな配役だが、半年前まで小学生だった私には忠さんの封印切は大人の世界の出来事であり、残念なことに内容をさっぱり覚えていまい。このような貴重な配役、今だったらしっかり観るのに。
中学2年の時は吉右衛門の「毛抜」で、これは磁石のトリックあれこれが面白かったという記憶がある。
中学3年は勘三郎三津五郎などの若手による「白波五人男」、これは極楽寺の屋根の上での立ち回りから極楽寺の山門までのスペクタクルを今でも鮮やかに覚えている。
高校1年は富十郎時蔵の「鳴神」では歌舞伎の好きな先輩たちが屋号の掛け声を掛けた!
高校2年ではテレビの歌舞伎の番組を見て素敵な方だと思っていた澤村藤十郎さんの「葛の葉」。保名を演じた今の芝翫にクラスの数名がノックアウトされていた。
そして高校3年は富十郎の当たり役の一つ「石切梶原」。6年間で2回富十郎の出演に当たったのはラッキーだった。
こうして演目を並べてみると、ベテランが当たり役を演じたり、若手がチャレンジしたりと多様なラインアップである。ちなみに座席は学年が上がるにつれていい席になっていく。中学1年の時は2階の隅っこ、高校3年が1階の前方である。


こうやって毎年コンスタントに歌舞伎を観ていったのもきっかけとなり、高校2年の時にとある歌舞伎俳優さんのファンになり、歌舞伎座国立劇場によく行くようになった。国立劇場は価格設定が低く、さらに学割も利くので非常にありがたい劇場であった。
最初は推しの舞台を観に行き、次に歌舞伎の演目をいろいろ観てみたくなり、さらには歌舞伎に元ネタを提供している文楽にも足を運び、歌舞伎に関連する民俗芸能を観に行き…と日本の伝統芸能を幅広く取り扱う国立劇場のおかげで幅広い視野を持てたような気もする。


国立劇場で観た舞台で印象に残るものをいくつか挙げてみる。

【歌舞伎】

歌舞伎鑑賞教室「番町皿屋敷」(1994年7月)
自分の年齢と主人公たちの年齢が近いせいか、播磨様の熱情とお菊さんの恋心がじわじわとしみた。あまりにも良かったので2回ぐらいリピートしてしまい、さらに横浜の出張公演にも行ってしまった。あと、この年の夏から今に続く強烈な夏の暑さが始まったのではないかと思う。髪をバッサリと短くしてから芝居を観に行った記憶がある。
「斑雪白骨城」(2003年3月)
黒田官兵衛と彼を敵に狙う鶴姫の物語で、鶴姫の屈折した官兵衛への思いの描き方が良かった。福岡や大分が出てくるので、博多座で再演してほしいと思っている。
仮名手本忠臣蔵」(2016年10月~12月)
国立劇場開場20周年記念の昭和歌舞伎の総決算の「忠臣蔵」には間に合わなかったが、ここで「忠臣蔵」を通しで観ることができたのは本当に良かった。今思うと、こちらも平成歌舞伎の総決算だったのかも。塩冶判官をやった人が討ち入りで大石をやるというレアな記録も。。。
ちなみに「忠臣蔵」の通しは、2002年の上方版も記憶に残る。
「ひらかな盛衰記 源太勘当」(2020年10月)
新型コロナウイルスの流行による休場が終わってから最初の演目である。この長いブランクの後に推しの当たり役を観ることのできた幸せは忘れられない。

文楽

「本朝廿四孝」(1992年9月)
多分これが文楽デビューで、すごい台風が来る中を観に行った記憶がある。お客さんは皆来場していた。それにしても初めての文楽で「廿四孝」とはチャレンジャーであった。
「妹背山婦女庭訓」(1994年5月)
劇場に行く前の春休みに大学のゼミ旅行で山の辺の道や吉野と、この演目に出てくる場所を訪問する機会を持つことができ、そのことと紐づいて思い出に残る。
文楽は94-96年によく観に行っていたのだが、その後いろいろな事情で観に行く機会が激減してしまったことを悔いている。特に90年代の文楽はもっと観ておけば良かった。その頃気になる存在だった竹本緑大夫さんが若くして亡くなったことも忘れられない。
それから、引退した越路大夫さんが開演前にいつもロビーの椅子に座っておられたことも思い出す。

琉球芸能】

「組踊」(1996年8月)
大学の卒業式の翌日に観に行った。「執心鐘入」で「干瀬節」に合わせて宿の女が中城若松を追いかける場面に触発さて、琉球芸能にかかわる人生を歩むことになってしまって現在に至る。
琉球舞踊特選会」(2009年10月)
「諸屯」を踊った宮城幸子の暖かい思いのこもった舞台が印象に残る。閉場前の琉球芸能公演でも再び宮城の「諸屯」を観ることができたのだが、踊りの雰囲気が変わっていて興味深かった。

【民俗芸能】

奄美の祭りとしま唄」(2009年6月)
多良間島の豊年祭」(2001年6月)
祭り関連は年に1度の開催が多いので、観てみたいが時間やロケーションの都合でなかなか行くことができないということが多い。特に離島の場合はそれが顕著だ。その悩みをクリアしてくれた公演である。前者の「諸鈍シバヤ」の不思議な演目のラインアップ、後者の出演者の出羽の独特のステップは印象に残る。

【声明】

薬師寺花会式」(2020年2月15日)
新型コロナウイルスの本格的な流行におびえながら過ごし始めた時期の公演である。薬師如来に向けて「神仏に祈る」という言葉をリアルに感じながら観ていた。

【演芸場】

ある年の八月中席
歌丸さんの圓朝ものを聴きに行ったのだが、その日がちょうど歌丸さんの誕生日だった。終演後、出演者と観客一同で「ハッピーバースデー」を歌ってお祝いをした。


こうして並べていくと、折々の自分の暮らしと結びついた思い出が多いことに気づいた。新しい国立劇場ではどんな思い出が出てくるだろう。というか、劇場は改装でいいんじゃないかな。

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