続ブログションガネー

心にうつりゆくよしなしごと

2022年 輝け!名画座かんぺ大賞 エントリー作品

名画座かんぺさん主催の「2022年 輝け!名画座かんぺ大賞」のエントリーです。
昨年の結果はこちら
ouraiza.exblog.jp

作品賞
「青幻記」

主人公の幼年期の沖永良部の場面の幻想的な美しさが印象に残る。まさに「青い幻」だった。

主演男優賞
二代目中村鴈治郎 「殺陣師段平」

一徹な職人気質とこぼれる愛嬌がたまらない。当時の道頓堀の活気も鴈治郎の演技から伝わってきた。
皆川鉄也 「まってました転校生!」
旅の一座のメンバーとして多くの転校を経験してきたたくましさをうまく演じていた。舞台に乗った時に白塗りのメイクが映えていたのも良い。

主演女優賞
江利チエミ 「スター誕生」

歌に芝居にとエンターテイナーとしての江利チエミの魅力を、「スター誕生」を通して改めて感じることができた。

助演男優賞
藤原釜足 「青幻記」

彼の語りが、物語の幻想的な雰囲気をより深くしていたと思う。

助演女優賞
清川虹子 「スター誕生」

娘への思いを「一本刀土俵入」の芝居に託して表す場面の演技の巧みさが素晴らしかった。

監督賞
真喜屋力中江裕司、當間早志 「パイナップル・ツアーズ」

新しい沖縄映画の地平を切り開いた。製作から20年経った今観ると、当時の沖縄のポップカルチャーの記録にもなっている。

ホームムービー賞
林又一郎コレクション」

歌舞伎俳優の林又一郎(林与一さんの祖父)が撮影・保管していたフィルム群。大正から昭和にかけての名優の姿が活き活きと映されているのがうれしい。初代中村鴈治郎の「土屋主税」の幕切れにバンザイをする観客が映っていて、鴈治郎の人気ぶりがうかがえた。
音声のないフィルムだったが、早稲田大学児玉竜一教授の同時解説により膨大な映像情報を把握することができた。
また、この映画を観たことで前述の「殺陣師段平」の道頓堀の場面が立体的に感じられた。

特集賞
吉田輝雄 ハンサム・イヤーズ」 シネマヴェーラ渋谷

吉田輝雄の端正な持ち味は、彼が所属していた映画会社の中では松竹が一番合っていたのではないか。その松竹の作品を多く採り上げたことで、吉田輝雄の魅力を再確認することができた。

企画賞
「愛の三分間指圧」

浪越徳治郎氏の指圧講座も映画になってしまう!観ているうちに自分もツボ押しを始めてしまいそうになる浪越氏のレクチャーが素晴らしい。

劇場賞
岩波ホール

ここで映画を観ていると、いつもリラックスすることができた。グスマンのチリ三部作、「湾生回家」、「モルエラニの霧の中」がこちらで観た作品群では特に印象に残る。